『つま先まで神経使っています』第34回フォトコンテスト入賞撮影:(有)イケダヤ 後藤 智子 氏

『つま先まで神経使っています』第34回フォトコンテスト入賞撮影:(有)イケダヤ 後藤 智子 氏

名古屋の風景

前田速念寺

吉田 信彦 氏 (水道組合)
吉田 信彦 氏 (水道組合)

 前田速念寺(まえだそくねんじ)は尾張国海東郡前田村にあった前田城の跡地に創建された。前田村は前田利家をはじめとする前田氏発祥の地である。もとは天台宗であったが、意休法師(前田利則、利家の叔父)のときに浄土真宗の改宗した。本尊は前田利家寄進にかかる阿弥陀如来尊像であり、その蓮台には「本尊聖徳太子御作」「前田又左衛門尉利家」の銘がある。速念寺の寺伝では、前田利家は前田城で生まれ、のちに荒子城(現・名古屋市中川区荒子)に移ったとしている。

 

所在地  名古屋市中川区前田西町1丁目904番地

理事長ごあいさつ

再任のごあいさつ

名古屋市指定水道工事店協同組合

理事長  穂 刈  泰 男

 

 入梅とともに梅雨空が続きますが、組合員の皆様にはお変わりなくご清祥のこととお慶び申し上げます。

私は、さる5月22日に開催されました第70回通常総会におきまして、引き続き理事長職の大役を仰せつかり、その責任の重大さを痛感しているところであります。

気がついてみますと、理事長職を拝命してから早くも6年の歳月が流れております。この間、大過なく組合の運営にあたれましたことは、組合員各位のご協力ご支援の賜と深く感謝申し上げます。

今後につきましても、これまで同様、いや、これまで以上のご指導ご鞭撻を賜ればと思います。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

 さて、年初から世界中で感染拡大が続いている新型コロナウィルスは、わが国でも全国に非常事態宣言が出されるなど、社会経済活動に大きな影響を及ぼしております。名水協としても、今年は創立70年の節目となることから通常総会に合わせ、記念式典及び祝賀会を予定しておりましたが、感染防止の観点から中止せざるを得ませんでした。また、年に一度組合員の皆さまが一堂に会する機会である総会につきましても、組合員の皆さまの安全と健康を第一と考え、出席をお控えいただきました。苦渋の選択ではありましたが、皆さまにはその趣旨をご理解賜り、多くの方から委任状をいただきました。おかげさまで、無事総会を終えることができました。改めてお礼申し上げます。ありがとうございました。

現在、非常事態宣言は解除されていますが、未だ収束には至っておらず、今後我々の業界にも少なからず影響が出るのではないかと危惧しております。

 こういう時こそ、組合員が一つになり、これまで取り組んできました防災訓練への参加をはじめ、さまざまな地域の活動に積極的に参加することで地域との連携を深めるとともに、年々増加しております検定満期メータ取替業務など 上下水道局からの委託業務を着実に遂行し、上下水道局との連携強化を図っていくことで、組合の存在価値を高めるとともに組合の事業がより一層実りあるものになっていくと思います。

引き続き、組合員の皆さまには、いろいろとご協力いただくことになりますが、ご理解賜りますようお願い申し上げます。

最後になりますが、これまで同様、役員一同協力して様々な課題に取り組む所存でございますので、一層のご理解とご協力をお願いするとともに組合員皆さま方のますますのご隆盛を祈念いたしましてご挨拶とさせていただきます。

 

水道会館社長ごあいさつ

再任のごあいさつ

株式会社水道会館 

代表取締役 社長 水 野  雅 彦

 

 株式会社水道会館の株主総会の取締役会で代表取締役に選任されました昭和支部 株式会社安田工務店の水野でございます。

株主の皆様には平素から水道会館の運営に多大なるご理解、ご協力を賜り心より厚くお礼申し上げます。

本年の株主総会は、新型コロナウィルスへの感染防止対策が求められる中での開催となることから、株主の皆さまの安全と健康を考慮し、例年と異なる形での総会となり一般の株主の皆さまには書面議決書により参加いただくこととなり、当日は当会館および組合の役員の皆さまのみの出席で開催をさせていただきました。

取締役会におきまして、図らずも私が前期に引き続き代表取締役を仰せつかり、今は責任の重大さに身の引き締まる思いでありますが、引き続き水道会館のため与えられた職務を全うする所存でございます。

 現在、新型コロナウィルス感染拡大により日本経済に甚大な影響が出ており、我々の業界を取り巻く環境も大変厳しい状況ですが、中山専務取締役、木下常務取締役をはじめ今回選任されました役員の皆さま、株主、組合員の皆さまのご協力をいただきながら、水道会館の発展のため最善を尽くす所存でございますので、なにとぞ温かいご指導ご鞭撻を賜わりますようお願いいたします。

 また、今回ご退任されました役員の皆さま方におかれましては会館の運営に様々なご尽力を賜りました。

この場をお借りして厚くお礼申し上げます。本当にありがとうございました。

最後になりますが、新型コロナウィルスの一日も早い収束と、株主の皆さま方の益々のご健勝を祈念いたしまして再任のご挨拶とさせていただきます。

青年部会会長ごあいさつ

就任のごあいさつ

名古屋市指定水道工事店協同組合

青年部会 会長 宮 崎 智 久

 

 この度、名水協青年部会17代会長を仰せつかることになりました。千種支部の宮崎でございます。まだまだ勉強の身でありますか精一杯、取り組んでいく所存でございます。

まずは、会員の皆様におかれましては、日頃から青年部会活動に御理解と御協力を賜り、誠にありがとうございます。

青年部会も2年前に30周年を迎え、現在40周年に向けて歩みを進めているところであります。この歴史で培った経験、知識を未來へ繋ぎ、大切に継承していきたいと思っております。

また平成から令和に変わり、1年が経ちました。この速い時代の流れに置いて行かれないよう、常に耳を立て、周りに目を配り、時代と共に青年部会を発展させていくという意識こそがとても大事なのでないでしょうか。

青年部会は相互扶助の精神に沿った組織として、皆様方が参加しやすい場所を提供し、交流やお互いが助け合うことを目的に活動を考えております。少子化傾向の現代において、若い世代が集まり少数精鋭として、お互いが助け合い向上していく組織を目指しております。

現在、コロナウイルス感染拡大防止の観点から様々な事業が中止となっております。先の見えない中、青年部会としても思うように活動ができない日々が続いておりますがお互いにコミュニケーションをとり、終息した時には早いレスポンスで事業を再開し、活動を行っていきたいと思っております。

今年は改選の時期となりましたが、総会は役員のみでの開催となりました。そのため、青年部会会員・OBの皆様に新しい体制や顔ぶれをまだ披露できずにいます。披露できる機会を考えておりますので、準備・環境が整い次第アナウンスさせて頂きます。

少し堅い内容となりましたが、青年部会は楽しく、明るくをモットーに取り組んでおります。毎月第一水曜日に組合の方で役員会を実施しております。ご興味をお持ちの方がおられましたら、是非御参加ください。

また、SNSを活用して LINE@ に青年部会の活動予定や活動内容を写真付きで記載しております。今後、様々な事業にて、QRコードやURLをお配りしていきたいと思いますので、その際には、友達追加をして頂ければと思います。

 最後に、2年1期ではありますが、これまでと変わらぬ御指導、御鞭撻をお願い申し上げ、会長の挨拶とさせていただきます。

詳細

総   会

第70回 通 常 総 会

開催日時   5月22日(金)午後3時30分

開催場所   アイリス愛知

組合員数   297名

出 席 者   293名

         (委任状出席248名を含む) 

 

*被表彰者名簿は右上部【詳細】に掲載

 

祝   辞

第70回通常総会 上下水道局長祝辞

名古屋市上下水道局 局長 飯田 貢

 

本日は、名古屋市指定水道工事店協同組合 第70回通常総会が開催されましたことを心からお喜び申し上げます。

また、本年、貴組合が設立70周年を迎えられましたこと、重ねてお祝い申し上げます。

皆さま方には、平素より本市上下水道事業に格別のご高配を賜り、誠にありがとうございます。この場をお借りいたしまして、改めて厚く御礼申し上げます。

このたび、優良指定工事店並びに永年勤続優良事業者として表彰させていただいた皆さま方には、改めてお祝いを申し上げますとともに、今後とも、お客さまから厚く信頼され、親しまれる工事店として、ますますのご活躍をご期待申し上げます。

 

近年は、全国各地で大規模な自然災害が頻発しており、上下水道施設にも甚大な被害がもたらされております。昨年は、房総半島台風、東日本台風という2つの台風により、各地で大きな被害が発生し、長時間にわたる断水や下水処理が稼働不能となるなど上下水道事業に著しい影響がありました。本市においては、南海トラフ巨大地震への備えや広域かつ長時間の停電への対応など、災害に強い上下水道施設の整備を進めているところでございます。

 

本市では、災害対応力の強化としてソフト面の充実も図っており、特に貴組合の皆さま方とは、平成28年8月に「災害時における仮設給水栓の設置等に関する協定」を締結し、大規模地震の際には、本市より寄託いたしております仮設給水栓を各地域において設置いただけるといった心強いバックアップをいただいております。また、他都市からの応援に対する受援体制も整えてはおりますが、迅速な対応につきましては、日頃より本市域全域にわたるネットワークを持たれる皆さま方のお力が、必要不可欠であると考えております。

 

現在、世界的に新型コロナウイルス感染症の影響が大きな影を落としているなかで、日本においても緊急事態宣言の発令などにより、社会活動や日常生活が一変する状況において、貴組合が運営する名古屋建築設備高等技術専門校におかれましても休校を決められ、入校式についても中止のご判断をされましたことは、社会に対する強い責任感を持たれる貴組合のご英断であったと認識いたしております。入校を心待ちにされていた高い志を持った訓練生の皆さまのご心中お察しいたします。

 

緊急事態宣言が解除されたところではありますが、まだ今後の展開が見通しにくい状況にありましても、水道は命を守る非常に重要なライフラインであり、私ども水道事業体は「安心してお飲みいただける安全な水道水」を24時間休むことなく、お客さまのもとにお届けすることが使命でございます。

こうした使命を果たすにあたり、貴組合の皆さまの地域に根差した活動は、本市にとって欠かすことのできない心強いものとなっております。引き続き、皆さまと強い連携を図りながら、今後も市民生活や社会活動を支え続け、より一層、お客さまから信頼される上下水道事業を目指してまいりたいと考えておりますので、これまで以上のご支援ご協力のほど、よろしくお願いいたします。

最後に、名古屋市指定水道工事店協同組合の皆さま方が、組合員一丸となって末永く発展されることを祈念いたしまして、私のお祝いの言葉とさせていただきます。

本日は、誠におめでとうございます。

 

株式会社 水道会館総会

第64期定時株主総会

開催日時  5月22日(金)午後3時

開催場所  アイリス愛知

 

 今年の株主総会は、新型コロナウイルス感染を配慮して、水道会館取締役、水道組合支部長、監査役、事務局の45名の出席で行われました。

ほとんどの株主様には、書面議決書にて承認をいただきました。

お陰様で、すべての議案が承認されました。大変にありがとうございました。

 

会場も当初予定の東急ホテルよりアイリス愛知に場所も変更され、3人掛けのテーブルに1名ずつの着座となり、しっかりソーシャルジスタンスを取っての会合となりました。時間も最低限の時間で、テンポの良い司会進行にて無駄のない段取りで行われました。

いろいろな方との顔合わせも無く、少し寂しい気がした株主総会でした。

 

昨年度は、エアコンの取替、給水管、下水管の更新工事など建物の老朽化に伴い多くの修繕工事を行ってまいりました。

本年度も水野社長、中山専務と連係を取り合い取締役の皆様と多くの議論し、進めてまいりたいと思います。株もいろいろな方々に購入していただきたく、いろいろなことを議論しております。

 

新型コロナウイルスの終息はまだ時間が掛るかと思いますが、マイナスな状況の中、健康にビジネスにめげる事の無いよう頑張って参ります。

 

報告者:常務取締役 木下善晴

 

会議コーナー

定 例 理 事 会

1.開催日時   6月3日(水)

           午後3時

 

1.開催場所   水 道 会 館

 

1.理事定数   17名

 

1.出席理事   17名

特別寄稿コーナー

名古屋市上下水道経営プラン2028

名古屋市上下水道局 北営業所

副所長 鈴木 誠

 

 名古屋市指定水道工事店協同組合の皆さまには、日頃より上下水道事業にご協力いただき、誠にありがとうございます。

 この4月に北営業所副所長を拝命しました。私の勤務地は西サービスステーションであり給排水設備工事等所管していないことから直接的なかかわりは少ないかもしれませんが貴組合の皆さまには震度6弱以上の地震発生の際にお客さまへの応急給水として仮設給水栓設置をお願いしていることもあり互いに良好な関係を築いていきたいと考えておりますのでよろしくお願いいたします。

 さて名古屋市上下水道局では上下水道事業を安定的に継続していくため令和元年度から令和10年度までの10年間における中長期的な経営の基本計画として「名古屋市上下水道経営プラン2028」を策定しました。これは上下水道事業を取り巻く現状や課題をお示しし、名古屋市上下水道局が取り組んでいく施策や事業をお伝えするものです。

 上下水道事業の課題としては、老朽施設への対応や災害への備えのほかリニア中央新幹線開業を見据えた都市部における水需要の変化への対応などがあげられます。また木曽川という良質な水源に恵まれ100年以上にわたり安全な水道水の供給を行ってきましたが、そんな良質な水源に対しても、異常気象に伴う水源水質の悪化も懸念されることから水環境に影響を与えかねない温室効果ガスの排出抑制についても積極的に推進していく必要があります。

 そうした課題を踏まえ上下水道局では「信頼」を基本理念とし3つの基本方針を定めました。一つめは「安心・安全で安定した上下水道サービスを提供し続けます」として市民生活を支え続ける強靭な上下水道を構築してまいります。二つめは「環境と調和しながら上下水道事業を進めます」として健全な水環境を次世代に引き継ぐために環境にやさしい低炭素社会の実現に貢献してまいります。三つめは「健全な経営を未来につなぎます」として経営基盤の強化に取り組むとともにお客さまと上下水道の課題や将来像を共有し、理解と協力をいただきながら事業を進めてまいります。これらの基本方針のもと8つの施策と32の事業内容による事業実施計画を定め、その取り組み状況や事業効果を評価しながら経過の進捗管理を行ってまいります。

 以上「名古屋市上下水道経営プラン2028」について紹介させていただきました。この計画を効率的に進め、健全な経営のもと持続可能で強靭な上下水道システムが構築できるよう取り組んでまいりますので皆さま方におかれましても名古屋市の上下水道事業への一層のご協力、ご支援をよろしくお願いします。

筆の泉コーナー

コロナ禍について思うこと

名古屋市上下水道局 東部管路センター

技師 梅田 雄也

 

 現在、世界的にコロナウイルスが広がっており、日本においても一時期よりは増加の数は緩やかになったかなという印象ですが、感染者数が1万人を超えているという状況です。

 私の職場では全職員のマスク着用や、3密の状態を減らすために職員を1階と2階に半分ずつ分けたり、お客様と話をしたりする機会が多いので窓口に飛散防止のついたてを設置するなどの感染防止対策を実施しています。また、他の職場では在宅勤務を実施している部署もあります。

 私は今年の4月からこの職場に異動になり、覚えることがたくさんある中でこの状況はとてもつらいと感じますが、とにかく1日でも早く慣れて乗り切りたいなと思っています。

 また、このコロナウイルスによる自粛活動が続くことにより経済的な打撃も相当なものではないかと感じており、随分と前の話になりますが、約10年前に私が働き始める前の頃ですが、リーマンショックが起きたことにより社会全体が不景気に陥り先行きが不安になったことを思い出します。

 日常生活では家に滞在する時間が増えたことにより、外出できないストレスはありますが、今まではあまりしてこなかった自炊などをするようになったりとプラス面になることもあるなと自分に言い聞かせて過ごしています。

 今年の4月に全国的に緊急事態宣言がされたことにより、多くの方が自粛に取り組んだ結果、感染者数がピーク時より減少してきましたが、まだまだ余談を許さない状況だと思います。

 とにかく国民一人一人が危機感をもって自粛に努め、コロナ禍といわれるこの現状が一日でも早く終息することを願います。

談話室コーナー

黄昏時

中村支部・有限会社 シンコー 

 團 正徳        

 
 若狭湾の夕陽に魅せられて常神半島に足繁く通うようになってもう何年になるだろか。

黄昏時は美しく不思議と風もやみ凪る時が多い【夕凪】とは言葉さえも妙に美しい。

黄昏時は人生を悩ませた暗雲さえも美しい色を添えてくれるようで、むしろ厚い雲が美しさの主役となる時さえある。

 

 人生50年を数える頃から老後を考え始め、60歳でリタイヤしてあれこれ出来たらと思ったのだが、なかなかそうも世の中 甘くもなく、リタイヤ出来たのはここ数年前の事であった。

で、68歳にして一念発起、小型船舶2級免許を取得し小船を買った。目的は老後の楽しみに釣りをする為である。釣りは子供の頃から親にもあちらこちらと連れて行かれたし、幼き頃から友達とも休みには近所の小川、池などで遊びあるいたので、いつかゆっくりとその頃を想い出したいと思っていたのである。

 40、50代の働き盛りには趣味のカヌーで海にも漕ぎ出し、国際海峡横断などの経験もあったので、海の知識も人より多少はあった事も船を買う気にさせたのかも。

 

 さて、通うは福井県美浜町、常神半島の付け根に位置する三方五湖近くのマリーナから出港する若狭湾、西に世久見湾、東に敦賀湾を抱え沖釣りには持って来いの好漁場です。  

 

 冒頭にも書いたのですが若狭湾の夕陽は海に沈みゆく夕日で、夏の夕暮れ時など言葉に出来ないほど美しいのです。

今年は他県への移動が制限され、春先にはあまり行けませんでしたが、5月中旬よりは、真鯛の乗っ込み時期にも間に合い頻繁に通っています。

 

 昨今の釣りは昔と違い海でもルアー釣りが主流と成りつつあり、竿、リール等も格段に性能があがり、なお且つゲーム性も高く、技術を向上させなければならず、非常に面白い遊びとなっています。歳では有りますが若者にも教えを請い、ルアー釣りで真鯛、イサキ、青物等々ひまを見つけては釣りに出かける毎日です。

 

 6月から9月にかけての日本海は波も穏やかで海は優しい。冬から春にかけての荒海とその後の穏やかな海は我が人生にも似ている気がします。

今、やっと穏やかな黄昏時を迎え、美しい夕凪の若狭湾に釣り糸を垂れつつ静かな余生を楽しむことに生きがいを感じています。

 

消防コーナー

地震に備える50

名古屋市消防局OB 近藤 博

 

昭和19年(1944年)東南海地震(22)

 

 引き続き、「中央防災会議「災害教訓の継承に関する専門調査会」報告書1944

東南海地震・1945三河地震 平成19年3月」の報告書をもとに、三重県の熊野灘沿岸における津波被害の実態をみていきます。

 

○ 三重県の被害(その8)

  次に報告書では、被災者が「津波と物理的に近接したり接触した」場合、

「津波」の衝撃をどう表現したかにより、次の4つに分類しています。

 

 ①津波に追われる

 ②津波に浸る

 ③津波に流される

 ④津波にのみ込まれる

 それぞれを、どう表現しているか体験談・手記によりみていきたいと思いま

す。

 

1 津波に追われる

 (1) 津波を横切ると命を落とす

尾鷲市行野浦 東新一(当時32歳)

「尾鷲造船で完成した定置網の船を浜に降ろす作業をしていた。地震の

とき砂浜は立っていられなかった。地震がやんだとき岡さんが「これやっ

たら津波がくるか分からんで準備せよ」と行ったが、皆は「津波なんでそ

んなバカなことはあるかれ」といって騒いでいた。ハッと沖を見たら、尾

鷲湾全体が温泉のように真黄色になって、向井の下、大曽根の下がどろど

ろになって押し寄せてきた。「さぁこれやぞ。津波は横に逃げたらあかん、

津波をうしろにおいて逃げなあかん、津波は一度にきて一度に引くもんで

はない、じわじわきて、それを横切っては足をとられ命を落とす」と聞か

されて、船も何もほっとけということで瀬木山へ逃げた。」

 (2) どこまで追いかけてくるのか

尾鷲市矢浜 北村清美(当時20歳)

「夜勤の翌日のため寝ていた。布団の中でゆられるままこの世は終わり

かと思った。コンロの上のちゃびんも石灯籠もそのままで5分位家のまわ

りを歩いていた。その時「津波だ、津波だ」と下地の人々が家の前を小学

校に逃げてきたので、私もあわてて防空頭巾と防空かばんとオーバーをも

って、裏の木戸から山の方に逃げた。

ふり返った時、中川の道に沢山の材木がごろごろ、ざあざあ、まるで縦

横十文字にごちゃごちゃと矢浜の入口から林の入口の間をあばれまわり、

道は通れない位丸太の山だった。どこまでおいかけてくるのか「はぁはぁ」

言いながらふりかえりふりかえり又走った。小川では海の如く魚が沢山お

よいでいて、自転車も流されていた。」

 

2 津波に浸る

 (1) 私の首まで潮が来たときにはもうだめか

南勢町 五ヶ所浦 中村幸子(当時16歳)

「寝たきりの父を救うため、津波の先潮と同時に家に入った。「お父さ

ん、早く逃げよう」と声をかけると「お父さんは、長く寝ているからもう

このままでいい、お前は若いのだから早く逃げなさい」と言う。

体の大きい父を背負ううちに、どんどん潮が満ちてきて、裏の廊下から

逃げようと思った時には、潮の勢いがすごいので身動きができない。父を

背負って廊下で、私の首まで潮が来たときには、もうこれ以上、潮が上が

ってきたら逃げようもなく、私も一瞬「これが最期か、運命か」と思った。

その途端、それまでどんどん押し寄せてきた波がぴたりと止まった。あ

あよかったと思う間もなく、今度は、引き潮に変わった。その潮の速さは

すごく、父を背負っていても足をすくわれそうな勢いだった。どろどろで

すべる屋根がわらの上に必死で登った。」

  (出典 「東南海地震体験談」 尾鷲市立中央公民館 1994

      「東南海地震体験談集」 尾鷲市立矢浜公民館 2001

      「いのちありて 東南海地震の思い出」 中村幸子 2003)

 

木祖村コーナー

木祖村だより

編集後記

編集後記

◎ 5月22日に名水協の通常総会および水道会館の株主総会が開催されました。新型コロナウィルス対策で、組合員の皆さまには出席頂かず、またご来賓も招待できませんでしたので、優良名古屋市指定工事店表彰などの上下水道局長表彰や永年勤続従業員表彰については名簿でのご紹介とさせていただくなど、限られた出席者での総会となりましたが、組合員の皆さまには趣旨を理解いただき、事前に委任状および書面議決書を提出していただいたおかげで、無事に終えることができました。ありがとうございました。

◎ 休校が続いていた「名古屋建築設備高等技術専門校」も、愛知県の「緊急事態宣言」の解除にあわせて、5月26日に開校することができました。約2か月遅れとなるので、訓練生はもちろん講師の先生方や派遣していただいている事業主の皆さまにもご協力をいただき、全員が3月に無事卒業できるように努めていきたいと思っていますのでよろしくお願いします。

◎ 新型コロナウィルスの感染拡大が少し落ち着いたことから、5月末までに延長されていた「非常事態宣言」は5月中旬から段階的に解除され、5月25日には全国で解除となりました。また、6月19日からは都道府県を跨ぐ移動も可能となりましたが、まだ収束したわけではないため、コロナと共存した「ウィズコロナ」として、外出時のマスク着用、ソーシャルディスタンスの確保などこれまでと違った新しい生活様式の実践が求められています。第2波、第3波の流行をさせないためにも、多少不自由ですが、新しい生活様式を意識した日常生活を送っていこうと思っています。

◎ 最後に緊急事態宣言下での小ネタをひとつ。不要不急の外出自粛に心がけほとんど外出することもなかったため、車は車庫に入れっぱなしにしていました。緊急事態宣言が解除になったので、停めっぱなしで汚れていた車を洗おうとしたところ、後ろのスポイラーの下にハチの巣がついていたのでびっくりしました。幸い小さなもので、すでに蜂はおらず刺されることはなかったですが、ハチの巣が出来るほどの間、車に乗っていなかったのかと、意外にまじめに自粛していた自分に感心したところです。

(T.T)