空と電車                                  撮影:㈱名古屋施設 鬼頭 舞氏

空と電車                                  撮影:㈱名古屋施設 鬼頭 舞氏

ご挨拶

名古屋市上下水道局 局長 酒井 雄一 様

名古屋市上下水道局 

             局長  酒井 雄一

 

 本年4月に上下水道局長に就任いたしました、酒井です。

 名古屋市指定水道工事店協同組合並びに組合員の皆さまにおかれましては、日頃より本市上下水道事業に格別のご支援、ご協力を賜り厚く御礼申し上げます。

 本市の上下水道はこれまで110年以上にわたり、この地域のライフラインとして市民生活や社会活動を支えてまいりました。局長就任にあたり、先人達が築いてきた市民の大切な財産である上下水道事業を任され、その責任の重さをひしひしと感じるとともに、地域の安全を支える極めて重要なインフラを守るため、情熱を持って事業運営に取り組んでまいりたいと考えております。

 現在、本市上下水道事業は電力費や資材価格の高騰に加え、今後人口減少の本格化や施設の老朽化がピークを迎えるなど、事業の転換期を迎えています。そのようななか、昨年度末には「名古屋市上下水道経営プラン2028」の改定を行い、令和10年度までの具体的な事業実施計画と収支計画を定めたところです。事業を取り巻く環境は一層厳しさを増していくものと想定しておりますが、重要なライフラインとしての上下水道を守り続けていくために、令和7年10月分より水道料金及び下水道使用料を改定させていただき、施設の耐震化や改築・更新をはじめとした事業を計画的かつ着実に実施していくことで、健全で強靱な事業運営を進めていきます。

 貴組合とは令和7年3月に「災害時における宅地内給排水設備の早期復旧に関する覚書」を締結し、能登半島地震で大きな課題としてあげられた宅地内の給排水設備の復旧遅れに対して、新たな体制を構築することとなり大変心強く感じております。また、貴組合並びに組合員の皆さまには、本市や地域の皆さまが実施する防災訓練などに積極的に参加いただき、防災に対する意識の高さに敬意と感謝を申し上げます。

 上下水道事業の円滑な運営には、貴組合との連携を一層強めていくことが欠かせません。組合員の皆さまにおかれましては、今後とも上下水道事業へのご支援・ご協力をいただきますようお願い申し上げます。

 最後に、貴組合並びに組合員の皆さまの益々のご発展とご健勝を祈念いたしまして、就任の挨拶とさせていただきます。

 

 

 

フォトコンテスト

令和6年度フォトコンテスト応募作品

会議コーナー

臨時・定例理事会

1.開  催  日  時

  臨時理事会   

   4月22日(火)午後3時

  定例理事会     

   5月  7日(水)午後3時

 

1.開催場所  水 道 会 館

 

1.理事定数  18名

 

1.出席理事  18名

臨時理事会(三役)
臨時理事会(三役)
定例理事会(三役)
定例理事会(三役)

定例理事会(総務委員会)
定例理事会(総務委員会)
定例理事会(広報技能委員会)
定例理事会(広報技能委員会)

定例理事会(総務委員会)
定例理事会(資材委員会)
定例理事会(広報技能委員会)
定例理事会(業務管理委員会)

青年部会コーナー

青年部会メンバー大募集中

お知らせコーナー

第42回フォトコンテスト

談話室コーナー

姪に気付かされたこと〜「忙しい」禁止令、発令中〜

                          天白支部 野村工業㈱                           

                               野村 直博

 

 年度末・年度始めの仕事がひと段落し、どうしても温泉に浸かりたかった私は、つい先日7歳になる姪を誘い、長野県の温泉旅館に向かった。宿に着くと、姪は布団に飛び込み、まるでアスレチックのように転げ回っていた。こちらはというと、すでに日頃の疲れと道中の移動で疲労困憊。早くも温泉で癒されたい気分だった。夕飯を終え、浴衣に着替えて、部屋でのんびりくつろいでいたときのこと。テレビでは特に興味のない旅番組が流れ、私はビールを飲みながらぼーっとしていた。すると、姪がポツリとつぶやいた。

「ねえ、なおくん、なんで大人はいつも忙しいの?」

姪に「なおくん」と呼ばれている私は、湯上がりのビールを思わず吹き出しそうになった。普段、私が知らず知らずのうちに「忙しい」という言葉を口走っているのだろうか。それにしても、タイミングが良すぎる。温泉に入ってほぐれた体に、突然鋭利な問いを突き刺された気分だ。

「うーん、それはね、大人にはお仕事があるからだよ」

と答えると、姪は眉間にしわを寄せながら、さらに畳みかけてきた。

「ふーん。でもさ、お仕事ってそんなにずっとやらなきゃいけないの? 大人って遊ばないの?」

痛いところを突いてくるなぁ…。正直、遊びたい。実際この旅行だって、半年ぶりの遊びだ。でもそれをそのまま言葉にするのは負けな気がして、

「たまには遊ぶよ。なおくんも遊ぶのは好きだよ」

と答えると、姪はホッとしたように「よかった」と笑った。その笑顔を見て私は、はっとした。日々の生活では、仕事に追われるばかりで、遊び心なんてすっかり忘れていた。効率、責任、段取り。そんな言葉ばかりを追いかけていたように思う。でも、姪との時間はその真逆で、計画通りにいかないことも含めて、おもしろい。無駄なことを一緒に楽しむ余裕が、私にとっては最高の癒しだ。

 翌朝もまた、驚かされた。旅館の朝食を見た姪が「なおくん、なんでごはんとパン両方あるの?」と聞いてきた。知らんがな、と思いながら「サービスだよ」と言うと、「でも食べきれないよ?」と本気で悩んでいた。朝から笑わせてくれる。そういえば、昨日の夜は「雲ってなんで落ちてこないの?」と聞かれて、夜空を見上げながら10秒フリーズしたっけ。答えを出すより、一緒に空を眺めて笑っている方が、ずっと楽しい。

 この旅をきっかけに、意識して「忙しい」という言葉を使わないようにしている。なんだかそれを言うだけで、本当に心に余裕がなくなってしまう気がするからだ。代わりに、「今日はちょっとゆっくり動いてるんだ」とか、「のんびりモードなんだよ」と言うようにした。そんな風に言葉を変えるだけで、気持ちも少しやわらかくなる。この旅で思った。大人だって、遊んでいい。むしろ、たまにはしっかり遊ばなきゃ、心が詰まってしまう。排水管と同じで、流れが悪くなったら、やがて閉塞してしまう。だから私は今日も、仕事の合間に深呼吸して、小さな「遊び」の気持ちを持つようにしている。次の旅はどこに行こうか。今度、姪に相談してみようと思う。

 

 

 

筆の泉コーナー

野球場の魅力

明治神宮野球場
明治神宮野球場

大治浄水場 技師 古橋 和貴  

 

 皆さんは野球に興味はありますか?昨年は、メジャーリーグのドジャース大谷翔平選手が50-50(同一シーズン中にホームラン50本と50盗塁)を達成するなど、テレビでみかけない日はないほど大活躍をしていました。

 私は、同じ野球でも日本のプロ野球が好きで、地元愛知県のチームである中日ドラゴンズを応援しています。特に球場で観戦するのが好きで、昨シーズンは年間14試合球場で観戦しました。ドラゴンズの本拠地であるバンテリンドームナゴヤ(旧ナゴヤドーム)での試合観戦が多いですが、同じ球場でも全く違う雰囲気を楽しめる他球団の本拠地での観戦も好きで、毎年のように他球団の本拠地に足を運んでいます。今回は印象に残っている他球団の本拠地を2つご紹介しようと思います。

 1つめの球場は京セラドーム大阪です。普段はオリックスバファローズの本拠地ですが、高校野球が甲子園で行われている期間などは、阪神タイガースの主催試合も行われています。この球場の魅力は、野球観戦以外に楽しめる点が多いことです。ドーム内のグッズ売り場は、他の球場と比較して広く、品ぞろえが非常に豊富で、多くのグッズに出会うことができます(もちろんほとんどがバファローズグッズですが...)。また球場グルメも魅力的で、ねぎ焼きなどの大阪名物を、野球を観ながら楽しむことができます。また、道頓堀など人気観光地の近くにあるため、野球観戦前後に大阪観光を楽しめるのも個人的にお気に入りのポイントです。

 2つめの球場は明治神宮野球場です。普段は東京ヤクルトスワローズの本拠地として使用されています。この球場の魅力は、雰囲気の良さにあると思います。神宮球場は、都会の真ん中に位置しているため、周りを大きなビルや新国立競技場に囲まれています。また、屋外球場のため外の景色を見ることができるので、球場にいながら都会にいることを感じることができ、本当にバンテリンドームと同じ野球場かと思うくらい独特の雰囲気を楽しむことができます。また、球場グルメは選手コラボメニューが非常に多く、毎年新しいメニューが販売されるため、いつ行っても何を食べようか迷うくらいのメニューがあるので食事も楽しみの一つです。

 今回は2つの球場をご紹介させていただきましたが、他にもまだまだ魅力的な球場はたくさんあります。エスコンフィールドのように、最新の設備を備えた野球場もあれば、東京ドームのような歴史を感じられる球場もあり、どの球場も非常に個性豊かです。私自身、あと3球場で全12球団の本拠地を制覇することができるので、その球場にしかない魅力を感じながら球場巡りを楽しみたいと思います。

最近では、どの球場も野球好きな人はもちろん、野球に興味がない人も楽しめるようなイベントや演出に力を入れています。皆さんも旅行に出かけた際は、一足伸ばしてその球場にしかない魅力を実際に体験してみてはいかがでしょうか。

 

木祖村コーナー

木祖村だより

法律コーナー

ファクタリングと貸付けの境界線

                                 弁護士

成瀬 洋二 

 

 近年、取引先に対する売掛債権などを買取る方法で、資金融通サービスを提供する業者(ファクタリング業者)が現れ、資金繰りに窮した事業者がファクタリングを利用するケースが増えてきました。

 資金調達の一般的な方法としては金融機関からの借り入れがありますが、業として金銭の貸付を行う場合には、貸金業法や出資法の規制がかかる一方で、ファクタリングを業として行った場合でもそれ特有の法規制はありません。債権を担保に金銭を貸し付けたのか、それとも、債権譲渡の対価として金銭を交付したのかについては線引きが難しく、金融庁からも、ファクタリングを装った高金利の貸付業者が確認されていると注意喚起されています。

 今回は、一般消費者を対象にした給与ファクタリングのケースですが、被告人Xが、労働者である顧客らから、給与債権の一部を額面の4割引きの価額で譲り受け、同額の金銭を顧客に交付していたところ(以下、「本件取引」という)、本件取引が「貸付け」(貸金業法2条1項、出資法5条3項)に当たるとして、貸金業法違反及び出資法違反の罪に問われた刑事事件の事案をご紹介します(最高裁令和5年2月20日判決)。

 Xは、給与債権の譲渡自体は有効であり、給与債権の買戻しについても顧客の義務ではなかったから、本件取引は「貸付け」には当たらないと主張しましたが、第一審及び第二審は、Xが顧客に対して買戻しを心理的に強制していたことや、(買戻しがされなかった場合でも)実際に債権譲渡通知はされていなかったことなどを指摘し、本件取引の実態は、買戻しを前提とした「貸付け」であったと認定して、Xに懲役3年(執行猶予5年)及び罰金900万円の有罪判決を言い渡しました。

 最高裁では、給与債権は労働者に直接支払わなければならないことから(労働基準法24条1項)、Xが給与債権の回収をするには給与債権を顧客に買い戻してもらい、顧客から資金を回収する他なかったという法律上の事情に加え、顧客は給与債権の譲渡を使用者に知られることがないよう給与債権の買戻しをせざるを得なかったという事実上の事情をも指摘して、原審を維持しました。

 本事例は、最高裁が初めて、ファクタリングに基づく金銭の交付が貸付けに当たると判断したものであり、重要な意義を有しています。事業者に対するファクタリングの有効性については、契約書の形式面だけでなく、取引の実態に照らして判断されるため、事案によって下級審では結論が別れています。本事例の下級審に対する影響を注視しつつ、ファクタリング業に対する法規制の必要性について十分に議論されることが望ましいと考えます。

 

事務局だよりコーナー

日本の季節を彩る「梅雨」

 日本の初夏を迎える頃、多くの人々がその到来に複雑な思いを抱く季節、それが「梅雨(つゆ)」です。毎年5月末から7月中旬にかけて、日本列島を覆うこの長雨の季節は、湿度が高く、曇天が続き、洗濯物も乾きにくいという点で敬遠されがち。しかし、梅雨は単なる不快な気象現象ではなく、日本の自然や生活に深く根ざした重要な季節でもあります。

 梅雨という言葉には、「梅の実が熟す頃の雨」という意味が込められております。古来より日本人は自然の変化に敏感であり、その移ろいを繊細な言葉で表現してきました。梅雨もまた、その一つであり、季節の節目を知らせる大切なサインでもあります。農業にとっては、水不足を防ぐ恵みの雨でもあり、稲作を中心とする日本の農耕文化において、梅雨は欠かせない存在です。

また、梅雨は植物たちにとっても成長のチャンスを与える時期。アジサイが雨に濡れて美しく咲き誇る様子は、まさにこの季節ならではの風景です。しっとりとした空気の中で見る緑や花の色は、晴天の下とはまた違った趣があり、日本人の美意識とも深く結びついています。

 一方で、梅雨には注意すべき面もあります。湿度の高さはカビや食中毒の原因になりやすく、住宅の管理や健康面での対策が求められます。また、年によっては豪雨や土砂災害を引き起こすこともあり、気象情報のチェックや避難準備も重要となります。

 現代においては、エアコンや除湿機の普及により、室内環境を快適に保つことが容易になりました。防水性の高い傘やレインウェアの開発も進み、梅雨を前向きに楽しもうとする工夫も見られるようになりました。例えば、雨音に耳を傾けながら読書を楽しんだり、雨の日限定の景色を撮影するなど、雨を味方につけるライフスタイルも注目されております。

 梅雨は決して「ただの雨季」ではない。自然のリズムに寄り添いながら生活することの大切さを、私たちに静かに教えてくれる季節でもあります。憂鬱になりがちなこの時期だからこそ、自分なりの楽しみ方を見つけ、心に潤いをもたらす時間として過ごしてみてはどうでしょうか。

                                (K.A)